Experiences
◯◯ちゃんレンジャー
発症当時は、大好きなおばあちゃんに買ってもらった轟轟戦隊ボウケンジャーのDVDで
ボウケンピンクを見ることで、自身が「◯◯ちゃんレンジャー」に変身して勇気を奮い立たせて
長い入院闘病生活を乗り切ってきました。
ほかの子どもたちも、それぞれの心の持ち方で
投薬の副作用・処置の痛みといった身体的な苦痛だけでなく、
社会からの隔離や不安などといった精神的な苦痛とも闘い打ち克っていきます。
そんなたくさんの小さな勇者たちを見守ってきた小児病棟でボランティア活動を続ける
ボランティアグループのリーダーさんからおききしたお話。
リーダーさんは、ある大学病院の小児科で長期入院を経験したお子さんの親を中心とした
メンバーで活動しているボランティアグループの一人です。
ある日外出許可をもらって出かけた◯◯ちゃんから、外出日当日の出来事を
興奮気味に報告されました。
病院のある市内の大きなショッピングモールで上演された戦隊キャラクターショーを観たそうで戦隊ヒーローに詳しくないリーダーさんが
「ボウケンジャーとは違うん?」と聞くと
「全然違う!テレビでやってない3人組だし。」と叱られました(笑)とのこと。
が、その日から◯◯ちゃんの変身アイテムはキャラクターからもらったというカードと
ショーのあとで一緒に撮った写真になり、そして◯◯ちゃんの変身後の姿は、
その戦隊で唯一の女性キャラクターになりました。
あれから僕らにも歳月が経ちました。
その間、
スーツアクターさんの話からできたこのTシャツが、知り合いの女性が検査入院した時に
「同室の患者さんに男性の見舞客が来ても、ブラなしでも気にせず部屋でいられる。
検査の度に外して終わると付けるという煩わしさからも解放された」と
あの頃子ども用のこのTシャツがあれば、
◯◯ちゃんはもっと、◯◯ちゃんレンジャーに変身できたかもしれない。
そんなことを思っているとある人から
闘病中の子どもたちにこのTシャツを贈って、
私たちは私たちの仕事現場でこのTシャツを着て、
病院で闘病中の子どもたちに応援の声を届けるというのはどうだろう。たとえば、
「同じTシャツを着て『私たちもこのTシャツ着てるから笑顔だよ』ってSNSにアップするとか」というアイデアをもらったり
「着る日を決めて、同じ日にアップするのも有り寄りの有りじゃないですか?」と
言ってもらったり。
今日も、病院で戦っている子どもたちと、支えて共に闘っているご家族がいらっしゃる。
あれこれ悩まずに、それぞれ◯◯ちゃんレンジャーに変身させてあげることがすっとできる力が欲しいです。
子どもの勇気は何をきっかけに沸いてくるかわかりません。
だけどそのきっかけで得た勇気がその子に新しい可能性と未来を開くことは間違いないと今でも変わらず信じています。
ご賛同ご協力いただければ幸いです。